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植物から学ぶ人生の生き方

植物から学ぶ人生の生き方

植物は大昔から、命を強くつなげてきました。彼らは時に人間の食べ物や住居、衣類、薬、燃料となり、まさに多種多様に変化する最強の存在です。

植物には無駄がなく、非常に合理的です。しかし必要ならば、葉から新しい花を生むほどの柔軟さも持ち合わせています。そんな植物の生き方や性質には、私たちの人生に役立つ学びがあるでしょう。植物の独特な才能と個性、考え方を参考に、生き方や人間力を高めるヒントを紹介します。

1.厳しい環境で生き残る植物の適応力

私たちが社会の荒波にもまれるように、植物も似た暮らしを送っている場合があります。サバンナのような草原に生えている植物は、毎日が生きるか死ぬかのサバイバルです。

見晴らしの良い草原では、植物は隠れる場所がありませんし、生えている植物の量も限られています。草食動物たちは、少ない植物を競い合うように食べあさるのです。

面白くて眠れなくなる植物学 p146より引用

どうやって身を守り、生き抜いていこうか…。厳しい環境下で、イネ科の植物は群を抜いた進化を遂げます。毒を持って天敵と戦うよりも、その被害を最小限にするという選択です。生き残るために選んだそれは、他の植物とは数も内容も大きくかけ離れたものでした。

1-1.防御に特化した進化

イネ科の植物は、餌としての価値と需要を減らすことにしました。葉に固い物質と繊維を蓄えて、消化しにくく栄養も少なくしたのです。

また根と茎の境目を低くして、葉の生成率を上げました。これで上の葉が食べられても、地面近くの成長点から新しい葉をすぐ生やせるようになりました。

人で例えると外的要因を最小限に、無理やストレスを減らす生き方と等しいです。転んでもすぐ起き上がれるような、自分自身を大切にする様子も伝わってきます。もともとの性質も合わさって、より守備に特化した進化をしたのでしょう。

2.柔軟に生き方を変えた植物の対応力

人生では時に、どうにもできない状況が訪れることがあります。最近でしたら、新型コロナウイルスの時代が思い出されますね。失業や倒産など、苦境に立たされた人も多かったでしょう。実は植物にも、生存の危機は何度も訪れています。大昔には、それが虫によるものでした。

その昔、植物は風に乗せて花粉を運んでいました。もちろん、その時代の植物の花には、昆虫を呼び寄せるための花びらはありません。

面白くて眠れなくなる植物学 p38より引用

虫は大昔の植物にとって、花粉を食べられるだけの害でしかなかったのです。しかしある日、虫の行動にある利点を発見します。

2-1.植物と虫の共生関係のはじまり

ただただ虫に摂取されていただけの植物たちは、習性を利用して花粉を運んでもらうことを考えつきます。そして、はじめに花びらを生みだしました。その後、自分にとって有益な虫を呼び込むために、色やかたちを個々に進化させていったのです。

たとえ花粉を食べられたとしても、花から花へと飛んでいく昆虫の体に花粉をつけて運ぶ方法は、風まかせに花粉を飛ばすよりもずっと効率的です。

面白くて眠れなくなる植物学 p39より引用

「植物は昆虫が媒介して受粉を行う」という子どもでも知っている常識は、大昔の植物が挑戦して生み出した偉大なる方法でした。今ではこの仕組みは、すっかり定着していますよね。

命のピンチを機会と捉えて進化したからこそ、種を受け継ぐことができたのでしょう。どんなに最悪な状況でも、見方を変えれば突破口がみつかることを暗示しているようです。もし虫が絶滅したら、植物はさらに斬新な生存方法を見いだすかもしれません。

3.木とスピリチュアルの共通点

木(年輪)の仕組みには、輪廻転生をほうふつさせる部分があります。木の中心は心材といい、がっしりとした耐久性があります。その周りは辺材といい、美しいものの腐りやすいです。実は心材は、既に命としては終わっています

木はこうして死んだ細胞(心材)で幹を支え、生きた細胞(辺材)がその屍を乗り越えて成長するような仕組みになっています。

面白くて眠れなくなる植物学 p189より引用

心材は人にとっての不変なる魂であり、辺材は時間で変化する肉体のようです。老いた体はやがて死に、抜けだした魂は高次の自分(ハイヤーセルフ)の元へと帰っていく。そこには、スピリチュアルが強く感じられます。

3-1.立派に育った木は死後も生きる

建物に使われている通し柱などは、「生きている」と称されることがあります。実際に、地震に何百年と耐える建築物も存在しています。

例えば法隆寺奈良県にある仏教寺院であり、現存している世界最古の木造建築物です。千四百年たっているのに、今なお朽ちていません。通し柱はよほど立派な木だったのでしょう、今なお存在し続けているのがその証拠です。

これは、人も同じことです。誰かや何かのために承継したり功績を残せば、それは何百年と後世に残ります。このブログも同様に、人から人へ。時代から時代へ。あなたという存在が、誰かの支えの一部として生きるでしょう。

4.大樹を捨てて小さな草へとかえる

さて、時代の変化に合わせて、私たち人も適応が必要です。それが無理なく自然に生きていくための基本です。

恐竜の生きていた中生代では、植物も巨大に進化していました。しかしともに大きいからこそ食される機会も多く、植物は種を増やすこともままなりません。そこで恐竜に食べられにくくするために、小さくなる進化を始めました。それは偶然にも、当時の地球環境の変化にも対応していくこととなりました。

地球上に一つしかなかった大陸は、マントル対流によって分裂し、移動を始めました。(中略)こうして地殻変動が起こることによって、気候も変動していったのです。環境が不安定になると、植物はゆっくりと大木になっている余裕がありません。そこで、短い期間に成長して花を咲かせ、種子を残して世代更新する「草」が発達していったのです。

面白くて眠れなくなる植物学 p97-98より引用

これまでの社会や常識、風習はもう終わりを告げています。あらゆるものから脱皮する、精神を進化させる時が来ているのです。

4-1.変わる決意と挑戦ができるか

過去から変わらずにいると、時代の波に乗り遅れてしまいます。数年後には、恐竜のように絶滅する可能性もあるかもしれません。

10年20年と巡ったときに、再び大樹の時代が来ます。その時に大きく育つかどうかは、今のあなた次第といっても過言ではありません。

植物の優れた特徴は、環境の変化に適応する速さと機能性です。私たちもさまざまな考えと手法を使い、小さな花や種を実らせる進化を始めていきましょう。